「すべての回帰係数が0である」かどうかを検定する方法を実習します。もしこの仮説が正しければ、すべての説明変数が被説明変数に影響を与えていないことになるので、回帰分析自体が意味をなさないことになります。
重回帰モデルの回帰係数の信頼区間で利用したデータappendix4-2.xlsを使って、この検定を行ってみます。この場合、推定する回帰式は
log(輸入額)=β0 + β1×log(GDE) + β2×log(交易条件)
で、帰無仮説と対立仮説はそれぞれ
H0: β1 = β2 = 0
H1: H0ではない
となります。よって、制約ありの回帰式
log(輸入額)=β0
と制約なしの回帰式
log(輸入額)=β0 + β1×log(GDE) + β2×log(交易条件)
を推定することになります。
まず、制約なしの回帰分析をします。データを保存して、以下のように分析ツールを実行して下さい。
次のような結果が得られます。
この結果から制約なしの残差2乗和RSS(H1)を求めます。実は、RSS(H1)は「分散分析表」の「残差」と「変動」が交差するC39に計算されています。この場合RSS(H1)=0.181657です。
次に、制約ありの回帰分析を行い残差2乗和RSS(H0)を計算しなければなりません。実はこの結果も「分散分析表」の中に記載されています。「合計」と「変動」が交差するC40の値です。この場合RSS(H0)=2.129091です。
検定統計値
を計算するわけですが、これも「観測された分散比」というところに計算されています。ここでは112.56です。
この検定統計値が自由度(p,n-k-1)=(2,24-2-1)のF分布の上側5%点より大きければ、有意水準5%で帰無仮説を棄却することになるわけです。
棄却域は3.47より大きい部分です。検定統計値が棄却域にはいるので、帰無仮説は棄却されます。よって、この回帰分析は意味がある分析であるということが言えます。

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